心映画家 吉田瀬七

心映画家 吉田瀬七

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日々の記録

14 Aug 2024

今日描いたスケッチのこと

 実家にいるうちに、実家にいる間にしか描くことのできない絵を描きたいと思う。大抵は愛犬の似顔絵だが、今日は母の肖像画も描いてみる。愛犬を描いた絵なら大抵「良いね」という感想をくれる母だが、自身の肖像画に対しては「もっと美しく描いて」と多少不満顔だった。面目ない。

13 Aug 2024

迎え火のこと

 迎え火をした。

 チリチリと揺らぐ赤い色が優しげに見えたのは、これがご先祖さまに帰ってくる場所を教える為の色だということを、知っているからだろうか。

12 Aug 2024

愛犬と弟のこと

 弟が帰ってきたときは弟のことなどすっかり忘れた様子で唸って睨みつけて、コソコソ距離を取ってばかりいた愛犬が、今日はやけに弟と仲が良い。ふと気づくと、一人と一匹で大して広くもないソファの上に寛いでいた。帰省して以来毎日餌をあげ、散歩に連れて行く吉田瀬七にすら、ここまで親しまない愛犬である。

11 Aug 2024

正面から見た愛犬の表情のこと

 久しぶりに正面から見た愛犬の表情である。

 目が大きくて耳の毛がうねっている。姿だけなら気品に満ちていて賢そうだと言われる。実際には隙を見せると悪戯ばかりする犬である。

 愛犬のこの頃のお気に入りの場所は和室の入り口の前。和室が一番涼しいので、そこが一番過ごしやすいらしい。今もその場所でぐぅぐぅ寝ている。

10 Aug 2024

毎日描く愛犬の表情のこと

 毎日描く愛犬の表情は毎日変わる。

 愛犬の表情も毎日変わるが、愛犬を描く吉田瀬七の心持ちも毎日変わる。

 今日描いた愛犬の表情は母から「可愛い」と感想を言われた。

 実際は、もっと貫禄のある表情をしている愛犬である。

9 Aug 2024

久しぶりの電話のこと

 久しぶりに祖母に電話した。

 声を聞くと、元気そうで安心する。背後ではひ孫たちがケンカをしているらしい賑やかな声が聞こえてきた。若いエネルギーから、良い刺激を受けて欲しい。

8 Aug 2024

目で訴えてくること

 我が家の愛犬は目で訴えてくる。

 勿論、人間とは違うので、なにをしてくれ、かにをしてくれ、と言葉で訴えることはないのだがその目は口よりも饒舌で、かつしつこい。時には日に何回でもご飯や散歩をねだってくるようであるが、勘弁して欲しい。

 しかし、愛犬には人間の言葉が通じないので、ひたすら目で訴えかけてくるのだ。時々、吠える。

7 Aug 2024

いつもの朝のこと

 今日も愛犬のスケッチをする。

 朝、愛犬は父に散歩に連れて行ってもらう。その後、ゲージの中に引っ込んで眠る。ご飯の時間になるとのこのこ出てきて、こちらをじっと見る。ご飯の催促をしているらしい。人がバタバタしていても平気で寝ているような愛犬だが腹時計は正確らしい。

6 Aug 2024

他人に作品を見てもらうこと

 新しい作品を人に見せるときはいつも緊張する。見て欲しい、そして出来れば褒めて欲しいから見せるのだが

「もっと良くできたはずだ」

 という気持ちが必ずついてくる。

 他人からの評価が気になるのは臆病だが、他人に作品を見せるのは勇気だと、吉田瀬七は勝手に思うことにする。

5 Aug 2024

「わんちゃんだー!」のこと

 今日、愛犬の散歩をしていたら近所の子どもが愛犬を指差して「わんちゃんだー!」とはしゃいだ声を上げる。何と答えれば良いのか吉田瀬七には分からず、子ども相手に無愛想に手を振ることしか出来なかった。子どもは吉田瀬七と愛犬が角を曲がるまで「わんちゃんだー!」と繰り返す。自分も小さい頃があったはずなのに、その頃の気持ちを忘れているのが不思議である。

4 Aug 2024

しんとした気持ちで、じっくり読むこと

 今日、吉田瀬七は図書館へ行く。

 小説も好きだが、画集や絵本も好きだ。そういったものは大抵図書館から借りて読む。自分でも何冊か持っているものがある。絵の参考にする、というのも勿論だが、単純に好きなのだ。

 宮沢賢治原作の絵本といわさきちひろの絵本を借りる。宮沢賢治の童話の中では「やまなし」と「貝の火」が好きだ。

 特に「貝の火」は動物たちが主人公でありながら、人間の傲慢さを「恐ろしい」と感じるほど生々しく表しているようである。読み終えた後の虚しさを、さて何と表現しようか。

 対して「やまなし」は緩やかな文調で進む、優しく包み込んでくれるような童話だと思う。「クラムボンはわらったよ。」はつい呟きたくなるような可愛らしい語調だと感じる。一方で弱肉強食で成り立つ自然界の残酷さもくっきりと描かれている。水の中から見つめる風景が美しいと感じるほど、それが際立つようだ。

 しんとした気持ちで、じっくり読もうか。

3 Aug 2024

作品に宿る「力」のこと

 「魂を込めて」とか「命が宿っているような」とか「命を削って」とか言うが、実際にそういうことはあるのだろう。優れている、と単純に表現していいかは分からないが、ドキリとさせられる作品には、ある種の「生命感」が宿っていると思うのだ。

 それは、鮮やかに美しく、時に毒々しく、迫ってくるなような力を持って「存在」を訴えかけてくる。

 ふと、そんなことを思った吉田瀬七の一日。

2 Aug 2024

愛犬の目のこと

 実家の愛犬の顔を見て、もっとも印象に残るのは、やはりその目だろうと、吉田瀬七は思う。

 グッと力を込めて睨みつけてくるようだ。人間のように口を利かない分、表情の豊かな目である。見つめられると、何か訴えられていると感じる。だから、愛犬を描くときは、目の描き方に特に力を込めたいと思う。

1 Aug 2024

寝起きの愛犬のこと

 今日も愛犬を描いてみた。

 昨日とまるで違う表情だが、これは寝起きの顔である。どろんとして、気が抜けている。目が冴えてくると、黒目の部分が大きく見えるようになるから不思議である。明日はもう少し愛らしい表情の愛犬を描いてみたい。

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