心映画家 吉田瀬七

心映画家 吉田瀬七

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見たもの、聞いたものの記録、その感想

16 Jun 2024

色のこと

「光」を描きたいと、思ったのだ。

「光」を描きたい、と思っただけでF80号のパネルに向かって絵の具をぶっつける。

なんとなく、ゴッホを思う。ゴッホのような人間にはなろうと思ってなれるものではないがゴッホの「星月夜」のような絵を描きたいと思う。正気ではない、しかし、その激しいうねりはどこか穏やかなものを感じさせる。

そうしたら、「これはすごいかもしれない」という「色」が生まれた。

吉田瀬七とは、まだこれだけの人間である。

「光」は描けない。しかし、「色」を生み出すことができる。

15 Jun 2024

猫のこと

民家の石垣の間から、薄茶のトラ猫にのっしりと睨みつけられる。「何だコラ」と吉田瀬七も睨み返す。去り際、ふと振り返ると、鞠のような子猫が、コロコロと躍り出てきた。あの、薄茶のトラ猫は、母だったのだ。

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